HID ヘッドランプ

アフターパーツでお手軽にチューニングできる商品として人気のHIDランプキット。そもそもHIDとは何でしょうか?

High Intensity Discharge

HID ⇒ 高輝度放電管式
の略で、キセノンガスなどを封入した発光管内の電極間に高電圧を加えて、アーク放電させ発光させる方式のことです。

従来のハロゲンランプの2倍以上の明るさと、太陽光に近い白色光のため自然な明るさで夜間走行の視認性を向上できます。
SUBARUでは‘98年6月に発売された新世紀レガシィから採用されています。

また構成部品では、従来のハロゲンランプでの点灯方式にはなかった バラストと呼ばれるHIDの制御ユニットを介してHIDバルブに電力を伝えています。
このバラストでHIDバルブ内でのアーク放電用の高電圧を作っています。

バラスト、HIDバルブ、ハロゲンバルブ形状はこのような形をしています。

バラスト/HIDバルブ/ハロゲンバルブ イメージ
HIDバルブ イメージ

また、ハロゲン式の明るさの単位はワット(W)が使われていますが、HIDでは明るさの単位ではなく色温度という単位でケルビン(K)が使われます。

ハロゲンランプは記載されている単位、ワット(W)の数値が高いほど明るくなりますが、色温度の単位、ケルビン(K)の数値が高くなっても光は明るくなる訳ではありません。逆に、色温度が高いほどライトの明るさが減少してしまうので視認性向上の目的では色温度が高いほうが良いとは言えません。
そのため、純正HIDヘッドランプは最も運転中の視認性が高いとされる数値に設定されることが多いです。

下記の図はあくまで参考ですが、色温度に対する光の色味を表にしたものです。
色温度に対する色味表
純正で使用しているHIDバルブは何ケルビン(K)なのか公表はしていませんが、上記に記載したように視認性が高いとされる数値、だいたい約4000〜4500(K)くらいといわれています。

市販されているバルブでは、3000K(電球色)、5000K(白色)、6000K8000K12000K(水色)といった様々な光色が販売されています。

車検対応と記述がされていてもヘッドライトのレンズカットの形状の違いで、同じケルビン(K)数でも青く感じてしまうのもありますので注意が必要です。
ちなみに、車検適合ラインは6000(K)と言われていますが、自動車検査員が少しでも青いと判断すると車検に合格できなくなってしまいますので、もし交換をお考えのお客様がいましたらお気軽に各店舗メカニックまでご相談ください。

また、蛍光灯程度の白色をしたライトならば路面の白線が見やすく晴天時には視認性が高まります。
色温度が高く青白い光を発するライトは、雨天時や悪天候時等では路面の白線等が視認し辛いことがあるそうです。

余談になりますが、朝日や夕日の色温度はおおむね 2000Kであり、普通の太陽光線は5000〜6000K、澄み切った高原の空の正午の太陽の光はおおよそ6500Kといわれています。

ヘッドライトでお客様のお車の雰囲気をお手軽に変更できますが、一歩間違えると違法改造にもなりますので十分注意してチューニングを楽しんでください。
又、HIDバルブはD2RとD2Sがあり、車両に適合しないバルブを装着すると、対向車を眩惑させたり、光度が正しく出なくなります。